金融とテクノロジー雑記

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海外の決済スタートアップ4選!モバイルペイメントから考える日本の未来

モバイルペイメント

昨日の記事で冒頭に少しだけ「決済」について触れたのですが、個人的には早く「iphone」で電車賃とか買い物とか色んな決済ができる日が来て欲しいなぁと思いながら日々過ごしております。 

今日はそんな訳で「モバイルペイメント」について書こうかと思います。

まず、最初に個人的な見解から書きますが、個人向けの金融サービスは、世界中でインターネットからモバイルへシフトしていると思っています。

つまりは携帯電話を用いた金融サービスが今後ますます増えてくるということです。

特に、アフリカ諸国などの新興国には、銀行口座は持っていないものの携帯電話を保有している人々(Unbanked)が数億人と存在し、今後台頭してくる多くのモバイル金融サービスのターゲットとなっている可能性は極めて高いと考えています。

そもそもモバイルペイメントとは何か?

モバイルペイメント

まず、モバイルペイメントとは「モバイルを使って、ユーザーが決済できる仕組み」のことです。

例えば「モバイルSuica」や「楽天Edy」、「おサイフケータイ」などが該当します(参考記事)。

ちなみにモバイルペイメントはこちらの記事にも書かれているように、海外にも色々あります。

モバイルペイメント市場の拡大は止まらない

市場についてはこちらの記事に分かりやすい表が載っていました。

ポイントだけ説明すると、モバイル決済の市場規模は、2014年が世界で約41兆6000億円ですが、2020年には約85兆4000億円に達すると予測されています(サムスン電子)。

85兆円ってすごい規模ですよね…

ちなみに米国におけるモバイル決済市場規模は、2014年が約6兆1400億円で、2019年には約16兆8000億円に拡大すると予測されているようです(Forrester Research)。

モバイルペイメントが拡大している理由

拡大の要因は、やはりスマートフォンの普及のようです。

クレジットカードの利用者数は世界で13億人と推計されていますが、スマートフォンの利用者数は50億人も存在します。

冒頭にも書きましたが、新興国では、「クレジットカードや銀行口座は持っていないものの、スマートフォンは持っている」人々が数億人と存在するのです。

「Unbanked」向けの金融サービスが台頭してくる時代も近い

Unbanked向けサービス

ここで少し「Unbanked」について触れたいと思います。

「Unbanked」とは、「銀行口座を持たず、その日に得た現金のみで生計を立てる人々」のことを指します。

世界銀行のレポートによると、世界には25億人以上のUnbankedが存在します。

アフリカ諸国10億人の内、銀行口座保有者数はわずか2億人であるのに対し、携帯電話の所有者数は6億人以上存在するため、彼らをターゲットとしたモバイル金融サービス拡大の可能性は凄まじいものがあります。

ちなみに既にケニアのM-Pesaなどは有名なのですが、アフリカについてはまた色々と調べて書こうかと思います。

海外の決済スタートアップ4選

モバイルペイメント

そんな爆速で成長しているモバイルペイメント市場に参入している企業を、4つほどご紹介しようかと思います。

1. LevelUp

www.thelevelup.com

米国の「LevelUp」は、「自分専用のQRコードを作成でき、そのQRコードをお店にスキャンしてもらうことで、決済が完了するサービス」です。

LevelUpの無料アプリをダウンロードして、自分のクレジットカードをそこにリンクさせることで、買い物にお財布が不要になるのです。

そのQRコードにはお店に支払うチップも含めることができ、チップの割合も都度設定が可能です。

ちなみに日本では最近ファッション分野でOrigamiさんが似たようなサービスを開始しました。

当然お店で使うためには、店舗側でLevelUpの専用アプリを端末にインストールし、その端末でQRコードを読み取る必要があります。

現在は主に米国にて数千店舗の導入が終了しており、LevelUpは店舗側への月額課金でマネタイズしているようです。

ユーザーは1年で10万人以上がサインアップしています。

また、少し調べてみると、どうやら「店舗側が自由にリワード(報酬)をつけられる」ようです。

例えば、初めて来店した人にポイントをつけたり、合計50ドル払うと5ドル割り引くサービスなどを設定できるため、リピーターの客層を調べるなどの分析ツールとしても重宝されているようです。

2. Yoyo

yoyowallet.com

同じように英国でも、例えば「Yoyo」というスタートアップが、スマホのQRコードでの決済を可能にしています。

日本でもこのようなサービスが流行る日は来るのでしょうか?

3. Tapingo

www.tapingo.com

「Tapingo」は、「モバイル決済&フードデリバリーサービス」です。

ピザやサンドイッチやコーヒー店などの商品を事前に予約でき、決済も可能なアプリを提供しています。なんとも便利な日常生活が送れそうです。

4. flypay

techcrunch.com

最後の「flypay」は、「スマホで勘定を済ませられるアプリ」です。

この記事にもあるように、もうお勘定でウェイターを呼ぶ必要がないのです。

「スマホのカメラでQRコードやNFCタグをスキャンすれば、即座に清算が可能」という極めて便利なサービスです。

グループでの会食で割り勘も対応可能で、単純に頭割りしたり、それぞれが注文した品ごとに支払いをしたりすることも可能なようです。

ちなみにこの飲み会の精算ですが、中国では「Wechat」というLINEのようなSNSで済ませてしまうのが一般的です。 

話を戻して、こちらのアプリは、飲食店にとってもメリットがある点が非常に素晴らしいと思います。

アプリを介してユーザーにポイントや割引のサービスを提供することも可能で、リピーターを作る一助ともなっています。 

海外では様々な決済サービスが乱立しているようです。